【soglia(ソリア)】糸にこだわる国産ニットブランドが服好きを魅了するワケとは

こんにちは!Lime On Dishスタッフの三村です。

今回紹介するブランドは、糸へのこだわりでおなじみのsoglia(ソリア)です。

「soglia」とはイタリア語で「入口」を意味する言葉。

その名の通り、ファッションの入口ともいえる“素材”、すなわち「糸」にこだわりを持ったブランドです。

当店でも以下の5アイテムを取り扱っています。

ラドナーセーター【Soglia】


GT Ⅱ MAX WAIT S/S ソリッド【Soglia】


GT Ⅱ MAX WAIT S/S ボーダー【Soglia】


GT-Ⅱ Mock Sweat【Soglia】


Fleece Fact Crew 【Soglia】

sogliaの看板商品でもあるラドナーセーター、GT IIシリーズ、そしてこの秋冬の新アイテムFleece Fact Crew、いずれも糸にこだわった上質なものばかりです。

 

sogliaは大阪のアパレル会社「株式会社AceNine(エースナイン)」から誕生したブランドです。2011年に設立された会社で、当初はブランドの代行販売を手掛けていました。しかし競合の多いこの世界ですから、それだけでは生き残れないと危機感も感じていたそうです。

そこで2年目からオリジナルのブランドを立ち上げることとなり、誕生したのがsoglia(ソリア)」と「coochucamp(クーチューキャンプ)」の2つのブランドです。

エースナイン代表兼デザイナーである佐井洋児氏が自ら手掛け、遊び心とストリート、アメカジといったテイストが良い具合にミックスされています。

さらにより競争力を持たせるため、それぞれのブランドに「ある部分に”特化”する」というコンセプトを持たせました。中でもsogliaのニットセーターに特化したブランド。とりわけその素材となる「」に強いこだわりを持っています。

 

こだわりの羊毛を使ったラドナーセーター

当店でも取り扱っているラドナーセーター。肘のパッチが特徴的な、sogliaを代表する商品ですよね。

エルボーパッチはもともと狩猟服に由来します。狩猟時には肘を地面につけて銃を構えるので、その部分の生地が擦れて傷んでしまいます。そこで肘にパッチをつけて、耐久性を上げていたわけですね。

この機能はそのままファッションのデザインとして取り入れられ、60年代にはイギリストラッドとして知られるようになっていきました。

ラドナーセーター【Soglia】

sogliaのラドナーセーターでも、イギリス・ウェールズ地方の丘陵で育った”ラドナー種”の羊毛をメインに、オーストラリアのソフトな羊毛をブレンドした糸が使われています。

イギリスで誕生した文化を、イギリスの素材を使って仕上げる。本物志向を見事に表現した1枚ですね。

イギリスといえば世界でも有数の羊毛の生産地。とりわけウェールズは人口よりも羊の方が多いというくらい、たくさんの羊が飼育されています。

それに品種だって多数。例えばイギリスの国民的アニメ「ひつじのショーン」に登場するショーンは“サフォーク種”です。羊肉でもおなじみの品種ですよね。羊毛ですとメリノ種が圧倒的多数。

もともとヨーロッパの糸を使うというコンセプトはあったそうなのですが、どうしてその膨大な種類の中からラドナー種を選択したのでしょう。

 

この点を、オーストラリア羊毛との違いも含めて説明していきましょう。

羊毛は産地別でかなり細かく種類分けされるのですが、大きく分けるとこの2つになります。

・オーストラリア羊毛(豪州羊毛)
・イギリス羊毛(英国羊毛)

ラドナー種はもちろんイギリス羊毛です。

イギリスの羊毛の特徴として、繊維が太いという点が挙げられます。特にラドナー種のように山岳地帯で飼育される羊は、自然の雨風をしのぎながら育っているのでとても丈夫。高級カーペットの素材としても使われるくらい、その品質の高さが認められています。当然そんな羊毛を使って織られたセーターはとても暖かく、イギリスの厳しい寒さをしのぐには最適です。

一方のオーストラリア羊毛は、繊維が細くきめ細かな質感が特徴的です。様々な衣服に適していて、高級スーツにの素材にも使われています。「」のイギリス羊毛に対して、「」のオーストラリア羊毛という感じでしょうか。ラドナー種とこのオーストラリア羊毛をブレンドすることで、丈夫さと柔らかさを兼ね備える糸が誕生しました。

 

さらに羊毛だけでなく、紡績技術にも秘密があります。糸を紡ぐ際に使われているのが「エアヤーン」と呼ばれる紡績技術。たっぷりの空気を含みながら糸を紡いでいきます。すると柔らかさボリューム感はさらにアップし、保湿性も向上してより暖かい生地になるのです。そして何より軽い!エアヤーンで紡がれた糸でセーターを作ると、同サイズのセーターと比べてもすごく軽くなります。

ひとことで「糸」と言えども、かなりのこだわりが詰まっているのですね。

 

糸の構造にこだわったGT II

ソリアの糸へのこだわりといえば「GT II」シリーズの話も欠かせません。このシリーズではsogliaオリジナルの糸、「GT II」という糸を使って製作されています。GT IIは糸の名前のことだったんですね。

ちなみに「GoTsuGoTsu」でGT IIという意味みたいです。一見スマートな生地名にも大阪らしいシャレた感じが載せられていて、しかもすぐには分からないように隠されているのがなんとも良いですね。

 

 

GT-Ⅱ Mock Sweat【Soglia】

 

さてそんなGT IIに使われているのはウールではなくコットンです。アメリカで生産されるコットンをふんだんに使用しました。しかしコットンだからと言って侮ることなかれ。このGT IIにも多数のこだわりが詰め込まれています。

GT IIで使われているのは、カリフォルニアで栽培される「サンホーキン綿」。世界でも有数の高級コットンとして知られています。

サンホーキンバレーは夏は暑く冬は寒い厳しい気候ですが、シェラネバダ山脈からの雪解け水に恵まれ、ブドウやオレンジなど数多くの良質な農作物が育つ地域です。

コットンもサンホーキンバレーの主要生産物の1つとして数えられており、繊維の長さ・均整さ・白さ・強さ、どれを取っても一級品の良質なコットンが育てられています。GT IIでは、そんなサンホーキン綿をふんだんに使いました。

 

ですが最大の秘密は「糸の構造」です。GT IIでは、あえて糸を不均一に紡いでいます

レギュラー糸のように均一に等しく紡がれた糸は、顕微鏡で拡大しても美しく紡がれていることが分かります。しかしGT IIではあえて不均一。繊維の1本1本が巻き付き、絡み合いながら紡がれているのです

もちろんこの不均一にも大きな意味があります。繊維があっちこっちに絡み合った結果、余分な”隙間”が生まれます。隙間を作りながら糸を紡いでいくと、その分だけ糸は太くなり、カサ高な生地を生み出すことができるのです。

GT IIのゴツゴツとした粗野感は、この糸の構造にあったのですね。「GoTsuGoTsu」の名前の通りです!

またこの隙間のおかげで、GT IIは夏場にも大活躍してくれます。繊維の隙間に汗が入り込んでいき、汗をかいても素早く浸透・拡散・蒸発。常にサラサラと気持ちのいい状態で着られるのも、GT IIの魅力の1つですね。

 

sogliaは「日本製」にもこだわる

このように糸に強いこだわりを持つsoglia。ですが同じくらいにこだわっているのが「日本製」ということです。上質な糸を、日本の技術で編み込んでいく。ここがなければsogliaは完成しません。

国産であることの安心感

これもsogliaを構成する要素のうちの1つでしょう。

 

いまや市場には低価格でそれなりの品質の、コスパのいい商品があふれてきています。アパレルに限らず電子機器なんかでもそうですよね。

ですがそんな中でsogliaはあえての国産、あえてのMade in Japanで勝負しています。その理由はもちろん、国産製品の品質が素晴らしいからにほかなりません。

日本の職人さん達の手仕事は、世界に誇れる技術力と品質を持っています。縫製ひとつひとつ、本当に綺麗で丁寧なんです。

 

コスパは良くても、数回着ているうちにすぐに糸がほつれてしまったなんて経験がある方も多いと思います。

その商品の縫製が適当だというつもりはありませんが、やはり細かいところを見ていくと作りが甘い部分もチラホラ。

その一方、日本の職人が丁寧に縫製した製品は長く使っても全くほつれないなんてこともあります。長く使うほど、明確な違いを感じることができます。

だからこそsogliaは日本製にこだわっているのです。他の製品との差別化を「糸へのこだわり」と「国産ならではの品質」で実現しています。

また日本製でありながらもリーズナブルな価格というのも魅力ですよね。品質と価格のバランスにはかなりこだわっているみたいで、どの商品も「これくらいなら出せるかも」というちょうどいい価格設定に収まっています。

こだわりを貫くには並大抵じゃない努力が必要ですが、そこに価値を作り続けるデザイナー佐井氏の情熱が伺えます。

 

sogliaのコーディネイト

Sogliaのアイテムは着回しの良さも抜群ですね。

アイテム本体は至ってシンプル。一見では分からないぐらい本当にスタンダードなデザインです。
だから歳をとってもずっと着続けられるんです。

GT-Ⅱ Mock Sweat【Soglia】 BROWN
NEW FARMERS 5P CHINO 【ORDINARY FITS】
Bold Ni(Distort) Marshmallow/BLK【VANS】

モックフリースとパンツだけのシンプルなコーディネイトですが、GT IIのゆったりとしたシルエットがしっかりと主張してくれます。

ディープリブになっている袖と裾がビンテージライクな表情を追加。トレンド感を外さないモックネックはデザインもさることながら体温を逃がしづらく保温性も◎

同系色の定番アイテムでまとめただけのスタイリングも、ひとつひとつにこだわりのある物を持ってくるだけでグッと大人な仕上りになります。

 

もちろん重ね着もバッチリ。

ラドナーセーター【Soglia】 ライトグレー
ENGINEERS SHIRTS 【ORDINARY FITS】
ベルギー軍デッドストック リメイクカーゴパンツ【BELGIUM MILITARY】
スウェードチャッカブーツ【keps】 NERO

こちらはインナーにシャツを入れて足元にチャッカブーツを持ってきてトラッド感をミックスしてみました。

よく見ていただくと脇サイド部分は編み方を変えているのが分かると思います。これで横方向への伸縮性を持たせているのです。動きへのストレスもなく着心地向上に一役買っているんですよ。

こういった事が実現できるのもメイドインジャパンのクオリティだからこそ。ニクイ仕掛けです!

それにエルボーパッチがワンポイントあるだけですごくいい感じの雰囲気になりますよね。

軍物との相性バツグンなのも、ラドナーの粗めな風合いが効いているんでしょう。

 


Fleece Fact Crew 【Soglia】ブラック×ホワイト(内側レッド)
Harrington Jacket Made In England 【H.F and Weaver】 ブラック
DEADSTOCK ITALY COMBAT PANTS 【MILITARY DEADSTOCK】

こちらはFleece Fact CrewとHarrington Jacketの組み合わせ。

どちらも内側に赤色が入っているアイテムですので、Fleeceを折って着てみたり、工夫のしがいがあります。

中にカーディガンを差し込んでもいいですね。

WOOLBOA CARDIGAN 【MOUNTAIN EQUIPMENT】

 

このようにsogliaはジャケットとの相性も抜群です!

最初のコーディネイトにジャケットを加えてみると、

PCSサーマルジャケット【BRITISH ARMY】
コーデュロイベレー【Au Vrai Chic】

Harrington Jacket Made In England 【H.F and Weaver】 ネイビー

このハリントンジャケット(Harrington Jacket)は上のブラックよりもワンサイズ上のLです。サイジングとバランスだけで印象がガラリと変わります。

敢えて定番スタイルでコーデしてみたのですが、奇をてらわなくても存在感のあるアイテムばかりです。単純に「いいモノ」であることの何よりの証拠ですよね

 

まとめ

糸の強いこだわりをもつsoglia(ソリア)

羊毛からこだわったり、オリジナルの糸を開発したりなど、並々ならぬ努力で製品を生み出しています。

そして何よりもMade in Japanの安心感!毎日着るものだからこそ、この安心感がうれしいんです。

リーズナブルな価格も魅力の1つですよね。

糸にこだわり、日本製にこだわり、価格にまでこだわったsoglia

ぜひ1度お手に取り、そのこだわりを感じ取ってください。

 

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